「ホテルって“憧れ”のイメージで入ってくる人も多いと思う」舞浜エリアでベル、ドアマン、フロント…様々な部署を経験したスタッフが語る、ホテルの仕事のリアル【ホテルスタッフインタビュー】
- Holidayキャリア
- 1月10日
- 読了時間: 7分
更新日:1月14日
こんにちは!Holidayキャリア編集部です。今回は、ディズニーエリアのオフィシャルホテルで8年間勤務されているMさんにお話を伺いました。
ベルスタッフからドアマン、フロントと様々な部署を経験し、現在は育休を取得中のMさん。周りが転職していく中でも同じホテルで長く働き続けてこられた理由や、ホテルスタッフの仕事の魅力について、たっぷりとお話を聞かせていただきました。
様々な部署での経験を重ねて

──まずは簡単に、これまでのご経歴を教えていただけますか?
大学を卒業してから、舞浜エリアのオフィシャルホテルに就職しました。特に転職などはせず、そのまま8年間働いています。
──8年というと、かなり長いですね!部署はずっと同じですか?
そうですね。周りは転職していく人も多かったんですけど、私は同じところで働き続けているという感じです。
部署移動もありました。最初はベルスタッフとして入社して、3ヶ月ほど研修のような形で働いた後、すぐにドアマンとして配属されました。そこで3年間働いて、その後フロントに移動になり3年。そして今はまたベルの方に戻って働いています。
──なるほど!今は育休中とお聞きしました。
はい、10月に子どもが生まれたので、今は1年間の育休をいただいています。まだ2ヶ月くらいで、やっと少し慣れてきたところです…!
「異動はまるで転職」ホテルスタッフの多彩な業務
──最初のベルスタッフのお仕事について、具体的に教えていただけますか?
基本的にロビーに立っていて、来館されたお客様の荷物の預かりや、チェックイン前のお部屋への荷物の運び入れをします。また、ロビーにいるお客様のお部屋までのご案内や、困っている方がいれば声をかけたり。夜間は滞在中のお客様に必要な備品をお届けしたりもします。ベルスタッフは、ロビー全体を見渡せる部署なんです。
──その後ドアマンに。ドアマンはどんなお仕事なんですか?
ドアマンは、部署としてはベルと同じなんですが、完全にエントランスに特化していて、基本的にロビーには入りません。到着する車やバスの対応が主な仕事です。修学旅行など団体のお客様の受け入れも担当していました。ホテルに来られた方と最初に接する、第一印象を担う立場ですね。
──エントランスにいるということは、ずっと外にいるということですよね!
そうなんです。車やバスの誘導は走ることもあるので。それに天気に関係なく外に立っているので、雨の日も嵐の日も雪の日も(笑)。かなり体力勝負の仕事でしたね。
──その後はフロントに異動されたということですが、ドアマンと業務の違いを感じましたか?
ドアマンからフロントへの異動は、まるで転職したんじゃないかって思うくらい、全然仕事内容が違いました!フロントではお客様のチェックイン業務がメインでした。外部からの電話対応や、お部屋からの電話対応もします。あと、修学旅行で来られた学生さんたちの対応なども担当していましたね。
人生の特別な日に関われる仕事に魅力を感じて。憧れから始まったホテル業界への道

──Mさんはなぜ、ホテル業界を選ばれたんですか?
元々、子供の頃から家族で旅行に行ってホテルに泊まる経験が何度かあって。特に印象に残っているのが、高校生の時に横浜のみなとみらいにあるホテルに泊まった時のことなんです。
そこで働いているスタッフの方がすごくかっこよく見えて。「お休みを取って皆が楽しみに来る場所で、幸せを提供できる仕事って素敵だな」って思ったんです!そこからホテルの仕事に興味を持ち始めて、大学も観光に特化した学部に進学しました。
──憧れを現実にしたMさん、素敵です!ちなみに就職活動では、ホテル以外に他の業界も検討されましたか?
実際に受けてはいないんですけど、空港のグランドスタッフに興味があったり、ブライダル業界の説明会に行ったりしましたね。やっぱり接客が好きで、アルバイトの経験からも、人と関わる仕事がしたいという思いが強かったんです。
特に、人生の特別な日に関われる仕事に魅力を感じていましたね!
続けられた理由は「仲間の存在」と「喜んでくださるお客様」

──今のホテルで8年続けてこられている理由はなんですか?
一番大きいのは、やっぱり人の良さですね!同期もいて、先輩も後輩もいて、年が近い仲間が多かったので相談もしやすかったんです。
あとは、ホテルでの業務が本当に好きなんです。特にベルの時は、決まったマニュアルだけじゃなくて、自分から「これをしたらお客様が喜んでくれるかな」を考えて行動できる。そこがホテルの仕事の大きな魅力だと思います!
喜んでくださるお客様を見ると、「この仕事をしていて良かったな」って思うことが本当に多くて。大変なことはもちろんあるんですけど、やりがいを感じる瞬間の方が多いんです。だから続けられているのかな(笑)
増え続けるインバウンドに、Mさんが備えていること
──最近は海外からのお客様も多いと思いますが、いかがですか?
本当に増えてきていますね!特にコロナ明けてからは、もう5組に1組くらいは海外からのお客様という日もあるんです。チェックインカウンターが全部海外のお客様なんてこともあります。
──どちらの国の方が多いんですか?
時期によって変わるんですけど、中国などアジアの方が多い時もあれば、アメリカからの方も多かったり。どこが一番多いかって言われると難しいんですが、やっぱりアジアの方が多い印象ですね!
──言語対応はどのようにされていますか?やはり英語は必須スキルなんでしょうか?
うちのホテルは英語が必須というわけではないんです。みんな最初は苦戦しているんですけど、単語とジェスチャーで頑張って伝えています(笑)
私も英語はそんなに得意ではないけれど、「これは覚えた方が絶対仕事がスムーズになるな」と思って、よく使うフレーズだけは覚えるようにしています。「お荷物をお預かりしましょうか」とか「何かお困りですか」とか、本当に基本的なことだけでも!
──フレーズはどうやって覚えていったんですか?
実際に接客していて「あ、これ英語で言えなかった!」っていう時に、後で調べて覚えるようにしてました。よく聞かれるフレーズだなと思ったら、次に備えて覚えておく感じです。隙間時間を使って少しずつですけど、積み重ねが大切だと考えています。
時短勤務の先輩ママさんも多数。育休明けの働き方について
──育休明けの働き方について、何か考えていらっしゃいますか?
来年10月に復帰予定なんです。まだどの部署で働くかは決まっていないんですけど、やっぱりこれまでの経験を活かせる部署で働きたいなと思っています。ベルでもフロントでも、現場で働きたいという気持ちは変わらないですね!
──Mさんのホテルでは、時短勤務などの制度はあるんですか?
はい!会社も配慮してくれて、時短での勤務が可能なんです。実は先輩ママさんも多くて、みんな時短で復帰して働いているので、そこは安心しています!
「実際にロビーへ行ってみてほしい」これからホテル業界を目指す人へ

──最後に、ホテル業界を目指す人へメッセージをお願いします。
まず大切なのは、人を喜ばせることに幸せを感じられるかどうかだと思います!それと、ホテルって本当にいろんな部署の人たちが協力し合って作り上げている場所なんです。フロントもベルも、レストランもドアマンも、みんなで一緒に働くことに魅力を感じる人には、すごくおすすめの業界だと思います。
ただ、入る前に一つだけ。ホテルって「憧れ」のイメージで入ってくる人も多いと思うんです。でも実際は、華やかなイメージだけじゃない部分もたくさんある。そこのギャップで辞めちゃう人もいるので、実際の業務内容をよく見て、自分に合っているかを判断してほしいですね。
──ギャップを感じないためには、具体的にはどのようにしておくのが良いですか?
実際にロビーに行ってみるのがおすすめです!ホテルのロビーって誰でも入れるので、スタッフの雰囲気を見たり、どんな仕事をしているのかを観察してみるのもいいと思います。自分が働くイメージが湧くはずですよ!
──なるほど…気になるホテルがあれば実際に足を運んでみて判断する。とても参考になりました!これから育休を終えて、また現場に戻られるのが今から楽しみですね!
本日は貴重なお話をありがとうございました♩
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