【フォトガイドの実態】「浅草での撮影は想像以上に大変!」韓国留学経験者が語るガイドの「見えない準備」とは?
- Holidayキャリア

- 1月15日
- 読了時間: 7分
インバウンドのお客様を対象に、写真撮影をしながら様々なスポットを案内する「フォトガイド」として活躍する方々へのインタビュー記事。
今回お話を伺ったのは、東京でフォトガイドをされている吉田茜さん。カメラマン歴は10年という豊富な経験の中で、フォトガイドならではの仕事の難しさについてお聞きしました。
また、フォトガイドを始めた経緯や仕事への思い、これからフォトガイドを目指す人へのアドバイスについてもお聞きしました。

趣味のK-POPをきっかけに韓国留学へ
— 自己紹介をお願いします。
吉田茜と申します。フォトガイドとしての活動は、まだ1年にも満たないですが、主に浅草を中心に撮影をしています。対応言語は主に韓国語で、たまに英語圏の方も対応します。
もともと韓国語を少し勉強していたこともあり、せっかく身につけた言語を活かしたいという思いがありました。また、普段はカメラマンとしても活動しているため、そのスキルを組み合わせる形でこの仕事を始めました。
— カメラを始めたきっかけは何だったのでしょうか?
はい、カメラマンを10年ほど前からフリーランスでやっています。昔から写真が好きで、撮影自体が趣味だったのもあり、カメラマンとして活動を始めました。仕事ではメインでお子様やポートレートの撮影をしています。

— 趣味からプロのカメラマンへ、素晴らしいですね。ちなみに、韓国語を勉強されたきっかけは何だったのですか?
韓国語は、K-POPが好きだったのがきっかけです。それで韓国に留学もしました。帰国してからは、あまり使う機会がなかったので、フォトガイドの仕事を通して、忘れないようにしたいなと思っています。
— K-POPがお好きなんですね!留学経験もおありとは、すごいですね。
留学は1年、ワーキングホリデーで1年、合わせて2年ほどです。昔からずっと韓国が好きなんです。
— フォトガイドのお仕事は、カメラマンと韓国語のスキルを活かせるというお話でしたが、どのような思いでこの仕事をされているのですか?
「海外の方とお話をするのが好き」という理由が大きいです。実は、アメリカにも留学していたことがあって、海外で歓迎されるとすごく嬉しかったんです。だから、日本に来てくれる方々にも、同じように親切にしたいなという思いがあります。
—ちなみに、フォトガイドのお仕事は、どのようにして見つけられたのですか?
ネットでたまたま募集を見かけたのがきっかけです。ちょうど韓国語を使える仕事を探していたので「これなら自分にぴったりかも」と思い応募しました。韓国の方は女性1名でフォトツアーを利用される方も多いので、女性カメラマンとして喜んでいただける機会が多いのではないかと感じています。
— フォトガイドのお仕事は、普段のカメラマンのお仕事と比べて、どのような位置づけですか?
カメラマンの仕事も、毎日あるわけではないので、空いている時間に、カメラマンの仕事の一つとしてやっています。
フォトガイドのリアルなエピソード
— フォトガイドのお仕事を実際にやってみて、いかがでしたか?初めての時のエピソードなどがあれば教えてください。
初めての時は、韓国から一人で来られた女性の方だったんですが、すごく良い方で、楽しく撮影できました。ただ、カメラマンとして長く仕事をしていると、フォトガイドの仕事は結構大変だなと思ったんです。写真撮影する以外にもやることが複数あるので。
— 写真撮影に加えて、周辺の案内も必要になりますもんね。
はい。浅草での撮影だったんですが、事前にロケハンをしないといけないですし、場所によっては人が多かったりもするので、撮影できる場所を確保するのも一苦労です。
— 浅草は観光客が多いので尚更ですよね。他に、フォトガイドをしていて、感じたことはありますか?
個人的には、3時間くらいかけてゆったりと撮影できるプランがあったら良いなと思っています。1時間のフォトツアーは結構あっという間に終わってしまうので、1枚の質をより重視した、クオリティの高い写真が撮れるようなプランです。
— お客様のニーズに合わせて、プランを分けて考えるのも良いかもしれませんね。
そうですね。金額を安く済ませたい人もいると思いますし、高くてもいいから自分が納得した写真を撮影してほしいという人もいると思うので、色々なプランがあれば良いなと思います。
印象に残っている出来事や大変だったこと
— これまでで印象に残っているお仕事はありますか?
フォトツアーのお仕事ではないのですが、韓国の化粧品のイベント撮影は結構印象に残っています。日本人のインフルエンサーさんが参加しているワークショップの様子を撮影する形だったんですが、新鮮で楽しかったです。
— 逆に大変だったことや、困ったことなどはありましたか?
予定していたスポットで一通り撮影した後、お客様から「海でも撮りたい」と言われて。移動時間も考えると1時間では難しく、お断りしたんです。お客様には申し訳なかったですが、時間内に撮影するにはやむを得ない判断でした。
— 確かに、「難しいです」と断る勇気も大切ですよね。
そうですね。無理なご要望をいただいた場合は「できないです」と伝えることも大事だなと思います。とはいえ、たくさん撮影したいというお客様の要望もすごくわかるので、そういう意味でも長めの撮影プランがあると良いのかなと思います。

仕事のスケジュールと気をつけていること
— フォトガイドのスケジュールについて、お伺いしてもよろしいでしょうか?
初めての場所であれば、最低でも30分前には到着するようにしています。事前にロケハンをして、撮影場所を決めておかないと、お客様を迷わせてしまう可能性があるので注意してます。特に韓国の方は、撮影に対するこだわりが強い方も多いので、事前の準備は欠かせません。
— やっぱり現場での下見は準備として大切なんですね。
そうですね。こだわりが強い方もいる一方で、「撮影プランは全部お任せするよ」って言う人もいるので、何も知らないで行くとかなり大変だと思います。現地での下調べやSNSでの調査は必須です。
ガイドとして活躍する人の性格とスキル
— どのような人がフォトガイドに向いていると思いますか?
明るくて人と話すのが好きな人が向いていると思います。お客様とのコミュニケーションが大切なので、人見知りせずに積極的に話せる人がいいかなと。
— 確かに、写真撮影だけでなくガイドもするにはコミュニケーション能力も大事ですよね。
そうですね。あとは、臨機応変に対応できる力もあるといいかなと思います。フォトガイド中は予期せぬトラブルや依頼がくる可能性もあるので、柔軟に対応できる力が求められることもあるかなと。
— ありがとうございます。フォトガイドを始めたいと考えている方に向けて、何か気軽にできることはありますか?
ストリートフォトグラファーのように、街で色々な人を撮影してみるのはオススメです。私もやるんですが、断られたことは一度もないですね。

フォトガイドのやりがいと学び
— フォトガイドのお仕事をしていて、喜びや学びを感じる瞬間はどんな時ですか?
お客様にとって、旅行は特別な体験だと思うので、その思い出を写真に残すお手伝いができるのは、すごく嬉しいです。何年か後に写真を見返して、楽しかった旅行の思い出を思い出してもらえたら、やりがいを感じます。
— 確かに、写真は大切な思い出になりますね。
はい。SNSにアップしてくださる方もいらっしゃいますし、写真を通してまた繋がれるのも嬉しいです。
— フォトガイドの仕事を通して、何か目標にしていることはありますか?
遠征して撮影をしたいです。例えば、北海道で雪景色を撮ったり、紅葉の綺麗な場所で撮影したり。観光地だと人が多くて、なかなか良い写真が撮れないので、もっと景色が良い場所で、お客様の最高の瞬間を切り取りたいです。
— 素敵な目標ですね!最後に、フォトガイドを目指している方へメッセージをお願いします。
フォトガイドを目指すなら、とにかく場数を踏むことが大切だと思います。撮り慣れるためにも、1人や複数人、年齢が若い方からご年配の方などを、いろんなシチュエーションで撮影してみてください。
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