初めてだらけの茶摘みガイドでお客様からリピート!会話や準備の具体的なコツとは?
- Holidayキャリア
- 1月30日
- 読了時間: 7分
海外からの旅行者に向けて日本の文化や観光案内を行う「インバウンドガイド」として活躍する方々へのインタビュー記事。
今回お話を伺ったのは、1人旅からマンホールカード集めと幅広い趣味をお持ちの柳 秀旻(ユウ スミン)さん。ユウさんが経験した、珍しい茶摘みガイドのエピソードやガイドに向けての準備、お客様との会話のコツなどをお聞きしました。
また、これからインバウンドガイドを目指す人へのアドバイスについても書いているので、ガイドの仕事に興味がある人はぜひご覧ください。

初めてのガイドは「茶摘み体験」
— 本日はよろしくお願いします。まず、簡単に自己紹介をお願いします。
柳 秀旻(ユウ スミン)と申します。韓国生まれですが、幼少期から日本で生活しているので、韓国語は少し話せる程度です。学生時代に留学経験があり、英語も話せます。
趣味は旅行ですね。1人旅もしますし、国内海外問わず好きで、時間があればすぐ旅行の計画を立てます。あと、デザインマンホールっていう地域の特徴が現れたマンホールも好きで、マンホールカードを集めています。
— 日本語・英語・韓国語が話せるんですね。これまでのガイドの経験を詳しく聞いてもいいですか?
体験に同行したり、スマホでお客様の写真を撮影するようなツアーのガイドをしています。ガイド経験の中で特に印象に残っているのは、ガイドデビューで行った茶摘みガイドです。初めてにしては結構ユニークなツアーからのスタートだったと思います(笑)
— 茶摘みガイド、確かに珍しいですね。どんなことをするんでしょうか?
茶摘み体験の内容としては、茶摘み体験、お茶の飲み比べ体験、お茶工場の見学の3つがメインでした。基本的には茶園のオーナーさんが説明してくださって、私がその内容を英語とかでお客様に伝える、通訳ガイドのような立ち位置でしたね。
茶摘みガイドでの出会い

— 茶摘み体験はどの国のお客様が多いんですか?
アジアやヨーロッパなど、様々な国の方がいらっしゃいます。
— そうなんですね。海外の方が茶摘みに興味を持たれるのが意外でした。
私も結構驚きました。香港からのお客様は、お茶の文化がある中で、日本のお茶に興味があって参加されてましたね。日本に何度も来ているみたいで、レンタカーを借りて茶畑まで来ていました。
— 体験中はお茶について色々質問されると思うのですが、ユウさんはガイドをする前からお茶に詳し
かったんですか?
いえ、そんなことはなくて。なので、ガイドが決まってから茶園さんのホームページを見たり、お茶の製造工程を調べたりしました。英語でどう伝えればいいか分からない専門用語もあったので、単語を調べたりもしました。

— 知らない分野となると、事前の情報収集はより大切になりますね。
そうですね。翻訳だけなら事前に準備しなくてもできそうですが、ガイドとして自分自身も知識を持った上で案内をしたかったので、基本的なことはしっかりインプットしました。
— 準備を徹底していらっしゃる。ガイド当日はいかがでした?
当日も忘れそうな単語をスクショして、スマホのホーム画面に設定していたんですが、それでもピンポイントで単語を忘れてしまうことはありました(笑)。その時は他の言葉を使って説明して乗り切りましたね。
あと、当日お客様にお会いして思ったんですが、お客様のお茶に対する関心の深さに驚きました。日本の文化に触れたいというだけでなく、お茶について深く学びたいという方が多いんだなと実感しました。
— お茶に詳しい方を案内するなら、中途半端な知識では対応できないですね。
そうなんです。基本的には茶園の方が説明してくださるんですが、ガイドとしてスムーズにコミュニケーションを取れるように準備をしておくことが大切だなと思いました。
ガイドの喜びと会話のコツ
— ガイドの仕事を通して、嬉しかった瞬間をお聞きしたいです。
お客様が満足して喜んでくれる姿を見るのが一番嬉しいですね。
— そうですよね。何か印象に残っているエピソードはありますか?
茶摘み体験で香港のお客様の時に、もともと1日だけの予定だったんですけど、もっとお茶について学びたいということで、次の日もガイドを依頼してくださったんです。
急なリクエストだったのですが、対応できて嬉しかったです。言語でのサポートがお客様の満足につながったんだなと実感しました。

— その場でリピートしていただけるのは嬉しいですね!ツアー中はお客様とどのような話をされるんですか?
最初は「日本によく来るの?」などと聞いて、今回の旅行について質問することが多いです。
その後は、文化交流的な話になることが多くて、日本ではこういう文化があるけど、お客様の国ではどうなの、と質問したりします。
— 文化についての話は、どのようなジャンルが多いんでしょうか?
特にこれといって決まっておらず、ランダムですね。それこそ茶摘み体験の時はお茶の違いなどを話しましたが、日本食やアニメ、漫画の話とか、いろんな文化の違いについて話します。
あとは、日本に興味を持ったきっかけなども聞きます。日本に初めて来た方には、なぜ日本に来ようと思ったのか、旅行の計画の立て方など、旅行に来た経緯を深掘りすることが多いです。
ガイドに必要なスキル
— ガイドの仕事では、どのようなスキルがあると良いと思いますか?
やっぱり親しみやすさ、フレンドリーさは大切だと思います。親しみやすいとお客様も心を開きやすくなるし、一緒に楽しい時間を過ごせるんじゃないかなと思います。

— ガイドはお客様と1対1で関わる仕事だからこそ、親しみやすさは大事な要素ですね。
最初は多少なりとも、お互い不安な気持ちがあると思うんです。そんな時ガイドが笑顔で接することで、お客様もリラックスできると思います。
それに、ツアー内容だけでなく、ガイドの人柄も重視しているお客様は多いと思うんです。いくら言葉を流暢に話せても、親しみやすさがなかったら、満足度には繋がらないと思います。
— 確かに。言語力も大事ですが、同じくらいお客様と一緒に楽しい時間を作ろうという気持ちが大切ですよね。
そう思います。ガイドのツアーでお客様に持ち帰りいただけるものは「お客様と一緒に過ごした時間」です。形に残るものがないからこそ、一緒に過ごした時間の中で、「日本で茶摘み体験ができた」だけでなく、私がガイドをすることで提供できる価値をお客様には届けたいなと思っています。
ガイドを目指す人へ
— はじめてガイドをする人に、準備のコツやおすすめの方法はありますか?
私も初めてのガイドの前はすごく緊張しました。準備としては、情報収集を念入りにおこないましたが、ツアーのシミュレーションするのもよかったです。お客様がいることを想定して、英語で話したり、ツアーの流れをイメージしてみたりしました。

— 確かに、1人で気軽にできるのでいいですね!具体的にどんなことをシミュレーションするんですか?
当日何を話そうか、どう声かけようかと悩むかもしれないので、そのあたりをイメージしていました。話しのアイデアを少しでも持っておくことで、当日リラックスして、お客様といろいろなお話ができるようになると思います。
— 最後に、ガイドを目指している方へメッセージをお願いします。
最初は緊張すると思いますが、お客様と密に関われるガイドの仕事は本当に魅力的です。
ガイド経験を重ねることが自信にもつながります。興味がある方はまずはやってみる、不安な場合は、
シミュレーションや事前の情報収集をして臨んでみてください。
「お客様を楽しませたい」「一緒に楽しい時間を過ごしたい」という気持ちがあれば、きっと上手くいくと思うので、ぜひチャレンジしてみてください。
ガイドの仕事に興味を持った方へ♩
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