ホテル業界に向いている人とは?現役マネージャーが語る理想の人物像と必要スキル【ホテルスタッフインタビュー】
- Holidayキャリア
- 3月31日
- 読了時間: 8分
更新日:4月2日
こんにちは!Holidayキャリア編集部です。今回は、ホテル業界で7年以上のキャリアを持つTさんにインタビューをしました。 シティホテルからテーマパークホテルまで様々な経験を積んできたTさん。 ホテル業界を選んだきっかけから、やりがい、今後の展望まで、たっぷりとお話を伺いました。
旅行も接客も好き。ホテル業界への憧れと原点

— まずは、Tさんのご年齢とご経歴を教えていただけますか?
年齢は33歳です。大学卒業後、地元である大阪のシティホテルで3年間、料飲部として日本料理の部門で勤務しました。その後、今のホテルに転職し、現在は宿泊部のロビーを管轄するチームのマネージャーとして勤務しています。
— ホテル業界で働こうと思ったきっかけは何ですか?
小中学生の頃、家族旅行でホテルに泊まる機会が多く、そこで出会ったホテルマンの女性スタッフがとてもかっこよく見えたんです。それが最初のきっかけでした。旅行業界にも興味があり、高校生の時に総合旅行業務取扱管理者の資格も取得して、当初は旅行会社への就職も考えていました。
— 旅行会社も視野に入れていたんですね!
ただ、学生時代のインターンシップで旅行会社を経験した際に、自分が求めているような接客の機会が少ないと感じたんです。もっと人と直接関わり、お客様の思い出作りに貢献できる仕事がしたいと思い、ホテル業界に進路を決めました。
— 旅行も接客も好き、という思いが根底にあったんですね。
そうですね!漠然とした憧れから始まったホテルマンへの道でしたが、旅行を通して得た感動を、今度は自分が提供する側になりたいという思いが強かったです。お客様の貴重な経験や非日常を味わう瞬間に、最高の思い出を作ってもらえるような接客がしたい。それがホテル業界を選んだ一番の理由です!
料飲部でモチベーションにつながったのは「利き酒」の資格取得

— 地元大阪のホテルでは料飲部、日本料理部門に配属されたとのことですが、具体的なお仕事内容について教えていただけますか?
シティホテルの日本料理店では、毎日着物を着て、企業の重役や著名人など、VIPのお客様を接客していました。正直、当初思い描いていたような、観光やレジャー目的のお客様は少なかったんです。
— 意外な客層だったんですね。
そうなんです。でも、せっかく入ったからには、何かやりがいを見つけたいと思い、日本料理店で働く強みを生かそうと考えました。そこで、日本酒の利き酒師の資格を取得したんです。
— すごい!それはどのように仕事に活かされたんですか?
利き酒師の資格を活かして、お客様におすすめの日本酒を紹介したり、日本酒に関するイベントを企画したりしました。限られた環境の中でも、自分にできることを見つけ、積極的に取り組むことで、仕事へのモチベーションを高く保つことができましたね。
異動希望が叶わず…転職を決意
— 3年間料飲部で経験を積まれた後、現在のホテルに転職されたとのことですが、きっかけは何だったのでしょうか?
利き酒師の資格を取得したことで、料飲部での仕事はやりがいを感じていたのですが、本来希望していた宿泊部への異動がなかなか叶わず、もどかしさを感じていたんです。それまで経験したシティホテルは、どちらかというと格式を重んじる雰囲気だったので、もっと自由でフレンドリーな接客ができる環境に身を置きたいという思いも強くなって。そこで、思い切って転職を決意して、日本屈指の集客力を誇る某有名テーマパーク近くのホテルに飛び込んだんです。
お客様の財産を預かる。ホテル業務で必要な責任感

— では、現在のお仕事内容について教えてください。
現在は、宿泊部のロビーを管轄するゲストリレーションというチームに所属しています。ロビーはお客様の荷物をお預かりしたり、問い合わせに対応したり、お客様にとって最初の窓口となるんですよね。ホテルに来るお客様は、宿泊以外にもレストランや宴席など、様々な用途があると思うので、問い合わせ窓口になるスタッフだという認識はしています!特にお荷物のお預かりには細心の注意を払っています。お客様の大切な財産なので、預かったままの状態でお返しすることが重要です。お客様に安心してホテルをご利用いただけるよう、責任を持って対応しています。
— 幅広いご担当だからこそ、一つ一つ丁寧に業務されているんですね!このお仕事をしている上で、大変なことはありますか?
マネージャーという立ち位置ならではの難しさですが、チーム全体の動きを把握しながら、お客様一人ひとりに最適なサービスを提供することです。自分一人で完結するのではなく、チーム全体を動かし、ホテル全体を見渡す視野を持つことが求められます。
原動力はお客様からの「ありがとう」という言葉
— やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
やっぱり、お客様からの「ありがとう」の言葉をいただいた時が一番嬉しいです!記念日のお祝いや、長年計画してきた旅行など、お客様にとって特別な瞬間に立ち会えることは、本当にやりがいを感じます。また、お客様の流れが集中する時間帯に、何事もなくスムーズに一日を終えられた時は、達成感を感じます。自分の采配でチームが上手く機能した時は、本当に気持ちが良いです!
— 素敵です!まさにプロの仕事ですね!
まるで別世界!シティホテルとテーマパークホテルの大きな違い
— シティホテルとテーマパーク近くのホテルでは、どのような違いを感じますか?
全くの別世界だと感じます!以前のホテルでは考えられなかったような、お客様へのフレンドリーな接客が求められたり、特定の時間帯に集中して多くのお客様が訪れたり。そういった環境に最初は戸惑いました。お客様に手を振ったり、「いってらっしゃいませ!」と元気よく声をかけたり。客層も全く違うので、目にするものやお客様がお持ちのお荷物も全然違います。同じホテル業界とは思えないほど、ギャップを感じました。
ずばり、ホテルに求める人物像とは

— Tさんが一緒に働きたいと思える人はどんな人ですか?
まず、人と関わることが好きなことが大前提で、お客様の気持ちを理解して、お客様目線で考えられる人が向いていると思います。お客様が求めていることを的確に把握し、分かりやすい言葉で伝える力も重要です。あとは、エリアならではかもしれないですが、お客様を楽しませたいというエンターテイメント精神も持ち合わせていると、より良いサービスを提供できると思いますね!
— ホテル業界では人材不足が深刻化しているという話も聞きますが、現状Tさんが感じていることはありますか?
慢性的に人手不足の状態だと思います。特に、私の所属するゲストリレーションは、若手の登竜門のような部署なので、異動も多く、常に新しい人材を求めています。
— なるほど。若手にとって、成長の機会が多い部署になるんですね。
そうですね。ゲストリレーションで様々な経験を積んだ若手が、他の部署で活躍している姿を見ると、嬉しくなります!
必要なスキルは、積極性・スピード感・対応力
— ホテルで働くために、必要なスキルや資格はありますか?
資格というよりも、積極性はとても重要だと思います。お客様を観察し、何か聞かれる前に自分から行動する。失敗を恐れずに、新しいことに挑戦する。そういったチャレンジ精神が大切です。あとはスピード感も求められますね。お客様や上司からの依頼にはすぐに対応する。完璧でなくても良いので、まずは行動し、報告することが大切です。
— その辺りもお客様満足度に繋がりますね!
あとは、臨機応変な対応力も欠かせませんね。毎日違う状況に対応する必要があるので、マニュアルを参考にしながらも、自分の頭で考え、お客様にとって最適な行動をとることが求められます。
したい接客のスタイルからホテル選びを

— ホテル業界を目指す学生に向けて、アドバイスはありますか?
どんな接客がしたいのか、自分に合ったスタイルを見つけることが大切だと思います。スタイリッシュでスマートな接客がしたいのか、フレンドリーで親しみやすい接客がしたいのか。まずは自分の希望を明確にすることが、ホテル選びの第一歩になると思います!
ホテル経験から気づいた、教育者というキャリアパス
— 最後に、Tさんの今後の目標や展望について教えてください。
先ほどもお話したように、私の部署には10代20代の若いスタッフがたくさんいます。彼らを見ていると、将来的に専門学校の先生など、教育者として若者を育成する仕事にも携わってみたいなと思うようになりました。
— 素晴らしい目標ですね!
ありがとうございます!インターンシップ生の受け入れや新入社員の研修を通して、若者の成長をサポートすることにやりがいを感じているので、今後は、ホテル業界で培った経験を活かして、次世代を担う人材育成に貢献していきたいです!
— ホテル業界での経験が、教育者という新たなキャリアにつながるんですね!
そうですね。ホテル業界で働いていなければ、このような目標を持つことはなかったので、自分の経験を通じて誰かの成長を支えられる道があることに気づけたのは、本当にありがたいことだと感じています!
— 本日は貴重なお話をありがとうございました♩
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